▼ フレーズ
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▼ 解説
Key=CメジャーのII-V-Iフレーズ。
前回にひきつづき、今回も元のコード(Dm7-G7)を別のコードに代えてフレージングしています。
Dm7では“Am7”を、そして、G7では“A♭m7”を想定し、アルペジオ中心にフレージングしています。こうすることで、Am7→A♭m7という半音進行が生まれ、流れるようなラインが作りやすくなります。
もしあなたがm7コードでのフレージングが得意な人だったら、これはかなりうれしい情報ですよね。コードのほとんどがm7になるわけですから!
ちなみに、パット・マルティーノ(gt)大先生はm7フレーズが大のお得意で、曲中のコード進行をマイナーコードに置き換えてフレージングしています。俗にいう「マイナー・コンバージョン理論」というやつですね。これについても、少しだけ解説します。
◆Dm7上でAm7を弾くとどんなサウンドになる?
Am7は「ラ・ド・ミ・ソ」という4つの音でできています。
このうち「ミ」と「ソ」がDm7のテンションになるのですが、
どんなテンションになっているでしょうか?
「ミ」はDm7から見ると、9(【読】ナインス)、
「ソ」は11(【読】イレブンス)になります。
要するに、「Dm7上でAm7を弾くと「ミ」と「ソ」が入るので、Dm7(9,11)のサウンドになる」
というわけ!Dm7に9と11のサウンドを出したいときは、Am7でやってみるのもアリなんです。どんどん挑戦してみてください!
◆G7上でA♭m7を弾くとどんなサウンドになる?
A♭m7のコードトーンは「ラ♭・シ・ミ♭・ソ♭」ですが、このうち「ラ♭」と「ミ♭」がG7のテンションになります。
「ラ♭」はG7から見ると、♭9(【読】フラット・ナインス)に、
「ミ♭」は♭13(【読】フラット・サーティーンス)になります。
つまり、「G7上でA♭m7を弾くと、G7(♭9,♭13)のサウンドに近くなる」
ということなんですね!
G7(V7)が出てきたら、“半音上の”m7コードが使える!と覚えておくとイイですね。Key(=調)が変わってもすぐ対応できるようになります。
(“半音上”とは「G7のルートから見て半音上にある音(A♭)」という意味)
◆パット・マルティーノ(gt)の「マイナー・コンヴァージョン」理論
パット・マルティーノ(gt)は、曲のコードをどんどんマイナーに簡略化してフレージングしています。この考え方を「マイナー・コンヴァージョン」と呼んでいるようで、あなたもどこかで聞いたことがあるかもしれません。
例えば、G7(V7)ではどんなコードに置き換えるかというと、
“半音上のマイナー(A♭m)”
“全音下のマイナー(Fm)”
を想定して、「A♭メロディック・マイナースケール」,「Fドリアン・スケール」,「Fメロディック・マイナースケール」などで弾いたりします。
パット・マルティーノの奏法については、内容の濃いぃ~DVDが出ていますので、そちらも参考にしてください。
◎パット・マルティーノの教則DVD
Creative Force / Pat Martino [DVD]
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