コード理論の第7回目!
CMaj7 , Am7 , G7 ,
こんな記号、見たことがあるよね?
これをコードネーム ( Code Name ) と呼びます。
ギタリストの多くは、たくさんのコードフォームを知っているので、コードネームを見ればすぐにコードが弾けます。
しかし、その構成音は理解していなかったり、少し難しいコードネームになると対応できなかったり…いろいろ苦手な部分があるかと思います。(僕がまさにそうでした)
コードの構成を知れば、自分でコードフォームを作り出すことができたり、アドリブ・フレーズを作る上で重要な“素材”を手に入れることができます。
ということで、今回のミッションは、コードネームを見て“コードの構成”が分かるようになることです。苦手意識を取りのぞいてしまいましょう!
▼ コードネームのしくみ
コードネームは、こんな形に分割できます(図1)。
図1.コードネームのしくみ
それぞれの枠(わく)のなかに、
つぎのような“記号”を使って
コードの構成音の音程が示されます(表1)。
構成音の音程 | 記号 | |
---|---|---|
3度 | M3 (長3度) | 省略 |
m3 (短3度) | m , _(アンダーバー) | |
5度 | P5(完全5度) | 省略 |
♭5 (減5度) | -(マイナス) , -5 ,♭5 | |
♯5 (増5度) | aug , ♯5 , + , +5 | |
6度 | M6 (長6度) | 6 |
7度 | M7 (長7度) | Maj7 , M7 , △7 |
m7 (短7度) | 7 |
ちょっとめんどくさいかもしれませんが、
図1 と 表1 を見くらべてください。
もし、これだけで何を言わんとしているのか
分かるのであれば、以下の文章は読まなくてOKです。
▼ 1度( ルート )
図1の“1度”には、音名(CやDなど)が記されます。
例えば、CMaj7のC,Dm7のD,G7のGなどがルートの音名になります。
▼ 3度
3度には、「 M3(長3度) 」 と 「 m3(短3度) 」の2種類があったよね。
M3(長3度) と m3(短3度) のどっちなのか…それは
コードネームの3度の枠(わく)をみれば、すぐに分かるんです。
3度の枠内に記号がない(=省略されている)場合は、M3(長3度)になります。
m または _(アンダーバー)と書かれている場合は、m3(短3度)です。
どうでしょう?カンタンだよね♪
では、5度いってみましょう。
▼ 5度とテンション
コードネームの右上には、5度 もしくは テンション が記され、その記号は、カッコ( )の中に収められます。
5度は、このような記号で示されます。
・なにも記号がない(=省略されている)場合は、 P5(完全5度)
・記号が♭5( または -5 , - )の場合は、 ♭5(減5度)
・記号が♯5( または +5 , + , aug )の場合は、 ♯5(増5度)
また、カッコ( )内には、5度のほかに テンション が入ることもあります。
テンションといえば、この7つだったよね♪
・ 9度 ( ♭9th ・ 9th ・ ♯9th )
・11度( 11th ・ ♯11th )
・13度( ♭13th ・ 13th )
テンションの表記方法は、基本的には記号を使いません。
9や♯11,♭13 のように、そのままの数字が用いられます。
ただし、♯は+,♭は-で表記されることもあるので、そこは柔軟に対応しましょう。
例.D7(+11) = D7(♯11)
それでは最後に、7度いってみましょう!
▼ 7度( 6度 )
7度には、「M7(長7度)」と「m7(短7度)」の2種類がありました。
7度を表す記号は、こうです。
・記号が Maj7( または M7 , △7 ) の場合は、M7(長7度)
・記号が 7 の場合は、m7(短7度)
また、7度のかわりに6度をいれることがあります。
・記号が 6 の場合は、 M6(長6度)
6度には、M6(長6度)の他にm6(短6度)がありますが、m6は♯5(増5度)と同じなので、♯5と書かれることの方が多いです。
* * * * * * * * * *
これで、コードネームのしくみは以上です!
あなたはすでに・・・ふふふ
コードの構成がわかるようになっています!(笑)
「えっ!?ホントに?」
はい、では次の問題やってみてください。
▼ 【 例題 】 これだけわかれば、とりあえずGOOD!
コードネームとその構成について、10コだけ例題を出します。
問題を解きながら、コードネームに慣れようというわけです。
たった10問とけば、他のコードネームにも対応できますよ!
【例1】 C
一番基本となるコードですね。これは、
3度の記号が省略されているので、M3(長3度)
5度の記号が省略されているので、P5(完全5度)
7度の記号が省略されているので、ナシ×
よって、Cの構成は
ルート(C音),M3,P5
ちなみに、この3和音のことを
メジャー・トライアドと呼びましたね。
【例2】 Cm
3度の記号: m → m3(短3度)
5度の記号:省略 → P5(完全5度)
7度の記号:省略 → ナシ×
よって、Cmの構成は
ルート(C音),m3,P5
ちなみに、この3和音のことを
マイナー・トライアドと呼びました。
【例3】 C(+)
3度の記号:省略 → M3(長3度)
5度の記号: + → ♯5(増5度)
7度の記号:省略 → ナシ×
よって、C(+)の構成は
ルート(C音),M3,♯5
【例4】 Cm7
Cmに7がついています。
3度の記号: m → m3(短3度)
5度の記号: 省略 → P5(完全5度)
7度の記号: 7 → m7(短7度)でしたね♪
よって、Cm7の構成は
ルート(C音),m3,P5,m7
【例5】 Cm7(♭5)
Cm7の5度が変化しています。
3度の記号: m → m3(短3度)
5度の記号: ♭5 → ♭5(減5度)
7度の記号: 7 → m7(短7度)でしたね♪
よって、Cm7(♭5)の構成は
ルート(C音),m3,♭5,m7
【例6】 CMaj7
3度の記号:省略 → M3(長3度)
5度の記号:省略 → P5(完全5度)
7度の記号:Maj7 → M7(長7度)
よって、CMaj7の構成は
ルート(C音),M3,P5,M7
【例7】 C7
3度の記号:省略 → M3(長3度)
5度の記号:省略 → P5(完全5度)
7度の記号:7 → m7(短7度)
よって、C7の構成は
ルート(C音),M3,P5,m7
【例8】 CmMaj7
3度の記号: m → m3(短3度)
5度の記号:省略 → P5(完全5度)
7度の記号: Maj7 → M7(長7度)
よって、CmMaj7の構成は
ルート(C音),m3,P5,M7
【例9】 Cm7(9)
Cm7にテンションの 9 がついているので、Cm7(9)の構成は
ルート(C音),m3,P5,m7,9
【例10】 C7(♭9,♭13)
C7にテンションの ♭9 と ♭13 がついているので、C7(♭9,♭13)の構成は
ルート(C音),M3,P5,m7,♭9,♭13
以上、お疲れさまでした!
コードネームのしくみといっても、知ってしまえばカンタンなことです。
熱心に読んでくれた人は、すでにコードネームを見ただけで
ほとんどのコードの構成がわかるようになっていますよ♪
ただし、安心するのはまだ早い!
コードネームにも“例外”があるので、次回紹介します。
ではまた(^o^)/